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穢れた楽園 紅き支配

穢れた楽園 紅き支配

〈STORY〉

私はこれまで

数え切れない程の数多の数の男と交わってきて

けれど交われば交わる程

男と自分の躯は

遠く離れた 過去と未来にも等しい

接続は出来ても 決して一つにはなれぬ

残酷な事象で或る事を思い知らされたきた

それとも私が

不完全な女だからなのだろうか

……

それならせめて

永久に

繋がっていたいと思う

決して一つになれぬのなら

過去も未来も捨て去って

あの男が与えてくれる

歪な紅い楽園の中で

意思も心も全て委ねて

支配されていたいと思う

私と彼の事を

理解されたいなどと

思った事は 一度もない



理解などされたくもない



震えながら 小さく祈るだけだ

誰も触れないで、と

この楽園に

私と彼だけの

穢れた楽園に

彼だけが

私の神

私を支配する

穢れた光なのだから

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