殺戮の人魚 盲目の海月

〈STORY〉
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海の最果てに女が居た
​
獣を飼っていない　美しい女

†

女は浅ましく
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愚かで
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己の獣すら　飼い慣らすことの出来ぬ
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醜い生き物だ
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出来ることなら
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世界中の女を
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縊り殺してやりたい程だ
​
……

†

女が瞳を閉じれば
​
太陽は月に変わり
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獣性は神性へと昇華し
​
支配は従属へと転換する

禁忌すらも
​
二人だけの欲望の儀式へと

†

殺戮の人魚が
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眠っている
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記憶の海馬で
​
たった一人
​
永劫に
​
俺を
​
縛り続けながら

†

俺の魂を殺した
​
最低で最悪で
​
最愛の女
​
その女の名は