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光と闇の物語

光と闇の物語

〈STORY〉

双子の都があった

一つは
〈イ・ソル〉
光を司りし聖王が君臨する太陽の都

一つは
〈ラ・ルーナ〉
闇を司りし魔王が眠る月の都

されど

聖王の光が余りにも眩し過ぎて
どの時代に於いても魔王が目醒めることはなかった

故に

魔王は空が闇に覆われる束の間
月となり薄目をそっと開いて
聖王を見つめ続けたのだという

それは

世界中で誰も知らない 
魔王の魂だけが知っている

秘密の 恋だった

それは、恋愛だった

〈ラ・ルーナに伝わるお伽噺『月の女神の物語』より抜粋〉

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